二口温泉ー小東峠ー糸岳ー山形神室ー笹谷峠  平成24年6月17日ー18日 TOP  BACK

コースタイム
1日目 
二口温泉12:05〜15:00樋ノ沢避難小屋
2日目
避難小屋5:00〜小東峠6:00〜糸岳7:35〜二口峠8:30〜11:55山形神室12:50〜14:25笹谷峠

 
二口温泉まで乗せてもらった貴重なバス
仙台交通局運営
6月17日曇り

大人の休日倶楽部のフリーキップ、東北スペシャルが発売されました。新幹線も使えて4日間13000円は仙台往復だけでも得になります。安いのが魅了です。蔵王連峰は観光地化した熊野岳にはいったことがありますがそのほかは未踏の連山です。大東岳には登ったことがあるのでその付近から南下して南蔵王の不忘山まで縦走したい。気持ちはあるが果たして体力気力が追いつくかが心配です。避難小屋を使って早朝の出発を心がけたらなんと可能かも知れない。そんな気持ちで出かけてみました。途中のエスケープルートはあるものの山中に水場がないのが最大のネックです。アプローチとした二口温泉へのバスは日曜日の場合愛子駅を11時13分出るたった一便だけです。6月17日の日曜日、大宮から新幹線で1時間20分も乗ると仙台に着いてしまう。かなりゆっくりと出てきたつもりだが仙台駅で十分買い物の時間も取れた。
愛子駅までは電車の便も多く便利です、30分ほどで着いてしまう。ここまでは非常にスムースに来てしまうがここから二口温泉がネックです。11時13分のバス二乗ったのは5人だけで二口大滝までで出全員降りてしまった。終点まで乗ったのは一人だけでした。

二口温泉のビジターセンターに寄ってみたがあまり見るものもなく周辺マップを頂いて登山口に向かった。
車道はとても暑く夏登山のようです。登山口には3台の車が止まっていた。その中に見覚えなるワンボックスカーが目に留まった。
師匠の車だ、ネットで大行沢に入っていることを知っていたのですぐに分かった。土曜日が雨だったので別の場所に変更しているかと思っていたので車を発見して非常にうれしい気分です。
大東岳への表、裏コースがここで分岐している。
 

二口登山口の駐車場
 

大行沢の流れ
 裏コースを歩く、沢コースのため枝沢を渡ることを繰り返しながら登る。白滝、雨滝など沢コースならではのポイントがあり飽きることがない。
裏磐司と書かれた板があるところを過ぎると渓谷らしい眺めも見られる、偶然にも師匠が2人の生徒を連れて下ってきた。まさかこの道を降りるとは思っていなかったのでびっくりする。昨年の10月に八幡平の葛根田川でもお会いしたので8ヶ月ぶりの出会いです。偶然としては結構な頻度で出会っている感じです。しばらく、立ち話をしてお別れしました。
崩壊したところにはロープがあったりして苦労もなく通過できる。大行沢らしいナメが見下ろせるようになり、北石橋への分岐を過ぎると、もうすぐに樋ノ沢小屋に到着です。2階建てのきれいな避難小屋で水が豊富に使えるのが何より有難いところです。若葉から新緑に移った樹林に囲まれ別荘のごとき佇まい、玄関前にはニシキウツギの株一つがピンクの花が気分を和らげてくれる。
日曜日の泊まりはほぼ一人が多い、今回も小屋は貸切です。2階に荷物を広げ衣類も気兼ねなく干す。
窓から樹木の枝が激しく揺れるのが見える。天気予報は良い天気となっていた。そうなって欲しいと願いながら就寝した。
 
樋ノ沢避難小屋
ロケーションが最高です
 
一瞬みえた
小東山と大東山
 6月18日曇り
4時起床、コーヒーを飲んで目を覚ます。朝食は昨日の残ったおにぎりをお茶漬けで食べる。水場で歯磨き、洗顔をして歩き出す。小屋裏の枝沢はきれいなナメ樋の流れ、これをヨイショと飛び越える。ブナ林の若木の下は薄暗い、路傍にはマイズルソウ、ユキザサがびっしりと咲いている。ナルコユリ、ギンランソウもちらほらと咲いている。いずれも白い花ばかりです。歩きやすかった道も薮が覆い、やがて沢道を 登ることになる。薮から開放されると小東峠に出た。ガスで何も見えません。蒸し暑く、虫が多いのに閉口です。虫除けスプレーをかけて予防してみたが効果はあったのかな。縦走路に出たらもっと広い道と思ったがも薮が覆い、露で全身が濡れてきたので上下の雨具を着込むことになった。
霧が薄れると大東山、小東山の姿が見えるが山頂のくもは取れない。
ツクバネウツギが朝露に重たそうだ。濃いガスの立ち込める憂鬱な歩き途中にマイズルソウの群生地を通過する。
ヌメリツバタケモドキを見つけた、ずいぶんと早い季節に生えるキノコのようです。
石橋峠につく。山寺への道は通行止めでロープが張られていた。

マイズルソウの花道
 

山形神室
 
石橋峠と糸岳の間で熊野糞を3回見た。一つはまだ新しいものでつい、急ぎ足になってしまう。糸岳山頂は何も見えない、白糸の滝への道が分岐している。写真だけ撮って通過した。
急下降で林道に降り立つとそこは二口峠でした。笹谷峠への消えかけた標識が立つがここは林道を歩いた。仙台神室ー三方倉山の尾根を眺められ、今日初めて山並みを眺めた。サルの軍団が悠然と前を歩いてゆく、ボスが時々立ち止まってにらみを利かせる。この一段も養生網を使って登っていった。
山形県と宮城県の境のてゲート につく。登山道は下との手前で左の薮の中を行く。二口峠を過ぎても薮と倒木が多く歩きにくい道が続くき清水峠に到着する。このころ漸く空が明るくなって仙台神室と山形神室が初めて全容を見せてくれた。仙台神室が大きい。
振り返ると歩いた山並み糸岳が、その奥に大東山が台形にどっしりと見えていた。
仙台神室への分岐につく、行ってみたい気持ちがあるがなんとなくパスした。ここからは道もよくなった。
山形神室の山頂は賑やかでした。平日ですが人気のある山のようです。
6人グループが下山していったので昼飯をゆっくり食べようと思ったら一人と3人グループがやってきた。
食事をしながら明日の天気を聞くと台風が早くなって明日は雨模様でその翌日は大雨だと話してくれた。確かに厚い雲が次々とやってきて今にも降りだそうです。
 
糸岳、大東岳、南面白山方向
本日の貴重な展望
 
仙台神室
 
珍客到来
そんな話をしていると突然、山頂に自転車が現れビックリしました。山形市内からやってきた女性でマウンテンバイク歴はまだ浅いといっていました。自転車の話題で話は盛り上がり時間のたつのを忘れていました。
天気を心配していると仙台から来た3人グループが「よかったら仙台まで乗って行きませんか 」と声をかけて頂き笹谷峠まで一緒に下って仙台まで送っていただきました。この下山道もなかなか気分の良い道で、緑の中に一筋のトレースが見渡せ熊野岳は雲に隠れているがその手前の山並みは歩きたくなる山並みが連なっています。ハクサンチドリ、ウラジロヨウラク、アズマギク、ベニバナイチヤクソウ少し高度が下がるとレンゲツツジと花見道でした。ハマグリ山という珍しい名前の山がありました。ハマグリの貝殻で山名が書かれていました。笹谷峠に近づくと泊まる予定の山工小屋が見えてきました。峠に着いたときは薄日も差してきて悩むところでしたが台風は急に悪天候になるので仙台まで送っていただくことにしました。乗せてくださった皆さんに感謝いたします。山の仲間は皆さん親切が身にしみます。
翌日、ホテルを出ると小雨が降ってました。下山の判断は正しかったと一人で納得して帰郷しました。

笹谷峠の下山
トンガリ山、ハマグリ山、雁戸岳